貧血はいろいろな原因から起こります。何らかの疾患が原因となっている場合には、まず第一にその疾患の治療を行います。
鉄欠乏性貧血や原因のはっきりしない貧血の場合は、日常生活を注意し、食事療法を心がけ、貧血症状がひどい場合には薬物療法を行います。
1)めまいや立ちくらみといった症状に対しては、動作をゆっくり行い急激な運動、動作は避けます。
2)抵抗力をできるだけ落とさないようにするため、保温に心がけます。
3)抵抗力が低下していることが多いので、しっかり手洗いやうがいをして下さい。
1)バランスの良い食事、とくに良質のタンパク質と鉄分が不足しないように気をつけまタンパク質不足は、赤血球を造る能力の低下を招くので注意します。
2)鉄の吸収のよいヘム鉄の多い食品をとること。ヘム鉄は肉や魚などの動物性食品に多く、特にレバーには豊富に含まれています。
3)ビタミンCは鉄の吸収を促進させる働きがあるので、野菜や果物などを食べるようにしましょう。
4)日本茶やコーヒーなどに含まれるタンニンを鉄分といっしょにとると鉄分の吸収が悪くなるので、食事時間には飲まないようにします。
5)食事はよくかんでゆっくり食べることにより、胃酸が分泌され、鉄などの消化・吸収が高まります。
6)胃腸に負担がかかると鉄分の吸収能力が低下するので、多食・過食に注意します。またアルコールの飲み過ぎもいけません。
7)無理なダイエットや不規則な食生活は改善する必要があります。
8)玄米の常食は、人によっては貧血を助長する場合があります。発芽玄米は鉄分の吸収を阻害することはありませんのでお勧めです。
鉄欠乏性貧血の場合、不足している鉄を補うために鉄剤を服用します。経口投与が基本です。注射による鉄剤の投与は、鉄の全身への沈着により内臓障害など重大な副作用を招く可能性があるため、経口的に服用ができない場合や服薬による効果がない場合に限ります。
経口剤には、フェロミア、フェロ・グラデュメットなどがあります。
鉄剤の副作用としては、ときに軽い腹痛、食欲低下、吐き気、むかつき、便秘あるいは下痢、軟便を生じることがあります。貧血は、鉄剤がきちんと服用されれば、約6週間で改善されますが、たとえ貧血が改善されたからといって、すぐに鉄剤の服用をやめてはいけません。担当医の指示があるまでは鉄剤の服用を続けて下さい。
なお、鉄剤服用中は便が真っ黒になることを知っておいてください。また、鉄剤の内服前後の1時間は、お茶やコーヒーは避けてください。